掌の檻 宮緒葵 ツンの次はヤンデレ攻め!
宮緒さんって知らない作家さんだと思っていたら、実は過去に「 悪夢のように幸せな」を読んで私の中に強烈な印象を植え付けた方でした。そちらは今でもたまに思い出す作品です。
てなわけで、最近読んだ「掌の檻(てのひらのおり)」について。
評価 ★★★★★
私は好きなお話でしたけど、賛否両論があるかもしれないです。
ネタバレしてしまいますと……
数馬(主人公)は友人の借金を肩代わりするはめになり、ヤクザから追われています。家にはもちろん、会社にもヤクザが来たりと精神的に追い詰められている時、高校時代の同級生・雪也(攻め・弁護士)に出会い、助けてもらう。
実は二人は高校時代にイケナイ過去を持っていたのです。それゆえに、大人になっても繋がれるのですけどね。高校時代、先輩に襲われそうになったところを助けたのをきっかけに急接近、そしてイケナイ関係に(笑)
だけど、このままのめりこんだらいけないと思って数馬は雪也のもとを去る。それも、学校には行かないで一切連絡しないという方法で。
それから、数年後に二人は出会う――。
ま、この出会いも全ては雪也の策略でしてね。それは読んでいて、丸わかりなのですが。わかっていないのは主人公のみ、という(笑)その姿を見ているのは楽しいです。
ヤクザから守ってもらうために、雪也の家に避難します。それから数馬は雪也にお世話になりっ放しで、食事の世話をしてもらうようになる。
この生活は温室ですよ、ヌクヌクとね。羨ましいったら、ありゃしない(笑)
添加物一切なしの食事に生ハーブティー、私も恩恵を賜りたい!
そんな健康的生活を送り過ぎて、添加物が入っているものは食べれなくなる異常が発生!同僚の嫌がらせで口に無理やりクッキーを入れられるという事態がおきます。その後、不審に思った同僚と騒ぎを起こしてしまい、会社なんかいらない、俺は雪也がいればいい-―ってなります。さっさと会社なんて辞めれば良かったんじゃって読んでて思いましたが。
そして、ニート生活に突入にします。これは会社嫌いの私からしたら、大変羨ましい話なんだけどね~。
会社にも行かなくなった数馬は社会と断絶して、雪也に甘やかされて生活するようになるのだけど、雪也の弁護士&大学時代の先輩が現れて、ハッとします。改心しなきゃ――って思った時に、借金の肩代わりをさせられた友人からの電話が来ます。
で、雪也の策略がばれて、それでも好きだってなって、終わり。
でも、この関係って、雪也が倒れたら終わりだよね……。
とまあ、私は面白く読めました^^
にっこりと微笑みながら真っ白な悪魔が近寄って来る感じが出ていました。
エロも満点で面白かったですよ。
前記事の夜光花さんの「愛されたくない」と執着攻めを続けざまに読んだので、私の頭はちょっぴり逝かれモードです(笑)
この手の本をもっと読みたいって思ってしまいました(笑)
宮緒さんは今回の作品を読んでお気に入りになったので過去作も買えるだけ買いました。なので、読み次第、感想を書きます。