誰にも言えない恋のうた いさか十五郎 恋に臆病で、小悪魔系で、ガリ勉で
いさか十五郎さんの「誰にも言えない恋のうた」を読みました。いさか十五郎さんも大好きな作家さんで、作者買いする一人です。
しかし、残念ながら合う作品と合わない作品があります( 一一)キャラの表情やセリフのセンスがよいので、それだけでも満足なんですけどね~。
評価 ★★★☆☆ 3つくらいかな~?
同じ大学を舞台にした3組のカップルのお話が収録されています。
この3つ。
「誰にも言えない恋のうた」「逆回転ラバーズ」「視線の温度」
それぞれについて言及します。
以下、ネタバレします。
・誰にも言えない恋のうた
大学二年生の花汰(攻め)と 小説家でバンドのボーカルも務めている司朗・30歳(主人公・大学の学食でもバイトしている)のお話。
引っ込み思案な性格の司朗は、積極的でノリが軽くカッコいい花汰から求愛されている。しかし、司朗は恋愛ごとには不慣れで、好きとか簡単に言える奴は信用できないと花汰を突っぱねている。二人はそんな関係です(笑)
しかし、司朗はライブステージでは別人のように変貌します。その姿を知った花汰は動揺してしまいます。極めつけに、司朗が用意した花汰宛の誕生日プレゼントを受け取り拒否します。実は、そのプレゼントは司朗自身が用意したものではなく、人づてで用意したものなんです。そこで、ようやく二人は動き出す。
「俺、司朗さんが欲しい」ってね。
読み切りなんで、この後にもうひと悶着あるわけでなく、
二人は愛を確かめ合います(笑)
ものたりないなぁ~( 一一) せっかく、二面性を持った主人公なのに。ボーカルしているときはかっこいんですよ、司朗は。設定を創り込み過ぎちゃって、風呂敷を閉じ切れていませんので未消化気味です。
ですが、本作は何といっても津田という人がカッコいいです!津田は司朗のバンドメンバーです。津田はクールで意地悪そうな容姿をしています(笑)しかし、面倒見がよいタイプ。「ったく、しょうがねえなぁ」って声が聞こえてきそうなタイプです。あ、これは私の妄想です。
しかし。しかしですよ! 三作もあるくせに、なんで、今作で津田の絡みはないんだ? ってキーってなりましたよ。
・逆回転ラバーズ
大学生同士。真面目で純朴そうな青年の広尾(攻め・主人公)とビッチなメグのお話。
誰とでも寝てしまうメグ。そんなメグと広尾は一夜を共にしてしまい、虜になってしまう(笑) 自分としか寝ないで欲しいと思う広尾が奔走する話でした(笑)
正直、あんまりキュンとしませんでした(-_-;)
・視線の温度
正体不明(?)の書店員の清正(攻め)とインテリ眼鏡でちょっぴりヒステリーな恵比寿君のお話。
書店員さん、いきなりの登場で、頭が追いつきませんでした……。
おまえ、誰やねん( `ー´)ノ
……
……
。。。
おっと、今気が付きましたが、
本の帯にそれぞれのカップルたちの説明がありました。
1.人たらし大学生×恋に臆病な三十路
2.世話焼き真面目男子×小悪魔系ビッチ
3.無愛想強引眼鏡×ガリ勉男子
だって。
え? 説明になってないって(笑)
たまには、そういうこともあるよ(笑)
そして、こちらの作品は元々は電子で出た作品なんだね~。
私は書店で購入したので、初回限定ペーパー付きでした~^^
いさか十五郎さんは、これからもどんどん本を出して欲しい作家さんです!
ごちそうさまでした♪