きょうのBL、これ読んだ。

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ジェラールとジャック よしながふみ 貴族と平民。フランス革命に向けて。(2)

前回はフランス革命期の時代をおさらいしました。今回はよしながふみさんの「ジェラールとジャック」について、書いていきます。

 

ジェラールとジャック (白泉社文庫)

ジェラールとジャック (白泉社文庫)

 

 

さっそくネタバレ感想に入ります。

 

 

フランス革命前の時代を生きた貴族のジャックと平民で官能小説家として成功を収めているジェラール。

ジャックは没落した家の借金のかたとして男娼専門の売春宿に売られている。そこを贔屓にしているジェラールは初めての相手として現れます。最初から、なんとも美味しい衝撃的な展開です。相手がまだまだ子どもなので寸止めにすんのかと思ったら、そこまでジェラールさんは甘くはありません。貴族はこの世で一番嫌いだ、と断言しているのを見せつけるかのように開通させてしまうのです!世の中、そんなに甘くないって体を持って教えるのですね。

けれど、そんなジェラールでしたがジャックを売春宿から買い取る。と言っても、引き取るのではなく、自由の身にしてやるってことでした。このときの金額が200リーブル。この時代の価格基準はわかりませんね。たぶん、けっこうなお値段なのかな~? 日本だって、見受けとかって結構な値段でしたよね?

こうして、自由な身となったジャックですが、運命的にもジェラールのお屋敷の下働きをする下男としてジェラールの前に現れる。ジャックは貴族出身で、下働きなどしたことがない子どもです。負けず嫌いのジャックは、ひたむきに頑張ります。その姿を見たジェラールはジャックのことを認めていくのです。書斎に案内し、仕事がないときは本を読むといい、と教えるのです。現在は下男であるジャック。そんな下男が菓子をもらい、書斎で本を読むことを許すなど、聞いたことがないとジェラールに言います。ジェラールは結果として有能である使用人になればいいと思ってのことだと諭し、ジャックは今の自分はどうなのだ? と問うとジェラールからは「ただの慈善事業、前の男娼よりも役に立っていない」とバッサリと言われてしまいますΣ(゚д゚lll)それを気にしたジャックはジェラールの寝室に忍び込み、色仕掛けをしますが、「男娼のおまえを雇ったわけではない」とキッパリ。でも、これはジャックを認めているからこそ、なんですよね。もう男娼ではないのだから、と。

二人は売春宿で出会ったあの一度切りの行為だけです。月日が流れ、ジャックは気品あふれる大人の男に成長しています。しかも、超使える召使いに(笑)

ある時、ジェラールの元に急を要す手紙が届きます。ジェラールはいつものように娼館で男を買っています。手紙を届けにジャックは自分が売られた売春宿に向かいます。見目美しく成長したジャックを一目見た娼館の旦那は、気前よく男の子を紹介します(笑)娼館のナンバー2です。ナンバー1はジェラールを相手にしてるので貸し出し中(笑)ジャックはナンバー2に襲われそうになりますが、キスひとつで失神しちゃいます。過去にジェラールと一度だけエ〇チをしてますが、良いお年頃になっても、そっち方面の免疫がないのです。可愛いナンバー2に襲われて「助けてジェラール」と叫ぶ始末(笑)

まあ、このあと、やる気になってしまったジャックのモノをジェラールが手ほどきしてやるんですけどね。そのシーンはジャックの瞳に涙が溜まり、色気があるんですよね。ジェラールの心情はこの辺りでは全く触れられていませんが、ぐらっと来ているんじゃ~って思うのは、私がBL脳過ぎますね。腐脳っすからね。

そして、ようやく本題の手紙。その手紙にはジェラールの奥さんが死んだと書かれています。奥さんがいたことも知らなかったジャックですが、さらにジャックは衝撃の事実を知ります。ジェラールには子供がいたのです!すでに亡くなっているということでしたが……。

 

ここから、話はジェラールの過去へと続きます。

 

今回は長いので数回に分けて紹介させて頂きます。

 

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