影と日向のボーダーライン 大島かもめ 理想の上司と純粋な部下の歪な恋
こんにちは!アルです(*^^)v
大島かもめさんの「影と日向のボーダーライン」という作品を書店で見かけ、前情報もなしに購入しました。
こういった買い方は当たりと外れがありますが、今回に限っては当たりでした! 当然ながら過去には外れもありましたよ。外れというか、私の好みではないってことですけれど(;´∀`) 最近はレビューするほどでもないなぁって思って、通過していっちゃうことも。余裕があれば評価できる点などレビューしたいとは思いますが。
さて、本題。
大島かもめさんの本は読んだことあるようなないようなってことで調べてみましたが、2015年発売の「仕立て屋と坊ちゃん」ってやつ。デビュー作っぽいけど、この本を読んだことがあるような気がします。うろ覚えですみません。
2016年に「恋ときどき、焼きサバ定食」、「猫背が伸びたら」という不思議なタイトルの本が出ていますw そして、今回の「影と日向のボーダーライン」に続くようです。
では、さっそくネタバレ感想に入りましょう!
裏表紙より引用。
ゲイであることを必死に抑え込んで生きてきた新人サラリーマンの柴村。
あこがれているのは会社の出世頭である上司の丸山課長だ。
スマートで仕事ができて格好いい大人の男、そんな完璧な丸山が夜の公園で
行きずりの男とセ○クスしている現場を目撃してしまう。
お互いゲイであることがわかり、付き合うことになるが、
逢瀬を重ねるごとに会社での丸山と違う顔を見せるようになる。
人前でいたずらされ、冷たい言葉に辱められ、乱暴なセ○クスを要求され…。
柴村の歪んだ顔を望む丸山に、心は乱されてしまい――。
といったストーリー。
純粋でまっすぐな柴村は噂が簡単に広まってしまうような田舎出身で、自分がゲイであるかもしれないことをずっと自覚できないでいた。
そんな中、夜の公園でまさか上司の丸山が男といたしている現場を抑えてしまう!
これは衝撃的な展開w
ばれてしまっても意外なことに落ち着いている丸山さんがスゴイけど(苦笑)
これをきかっけに自分がたぶん、そう(ゲイ)かもしれないと丸山に初めて打ち明ける。
丸山は心の中で「俺だけに打ち明けたんだな」とほくそ笑みながら、柴村の震える手を握り、頭を撫で、肩を抱きよせる。さらに頬に手を回し、口づけを交わす。
「まだ、たぶん、か?」と丸山が問うと、柴村は「確定です」と認め、二人は親密な関係になだれ込む。
読んで欲しいから割愛するけど、二人の今までの流れや初めてのシーン、丸山視点での心情は見ものですよヽ(^。^)ノ
丸山の心情がいいんだよな~。あるトラウマを抱えていて、柴村を試すようなことをよくするんだけど、なんだかわかってしまうだよなぁ、この気持ち。
自分にどれだけついてこられる(信じてもらえる)か、みたいなことを試したくなる。嫌なことをしても愛して欲しいってか。
丸山のトラウマから、柴村の嫌がる行為をして、二人はギクシャクしていくんだけど。柴村の包容力は半端なかったです。
本作以外に「街角のプロローグ」という作品も収録されています。
イタリア人のロベルトとイタリア留学している日本人男性のユースケのお話です。こちらもかなり面白い!